電池について1 電池が液漏れしてしまった(電池の転極について)
直列に並んだ電池は容量が無くなると、一番先に無くなった電池は転極(プラス極・マイナス極の逆転現象)することがあり、液漏れすることがあります。
未使用状態で起こることはないのですが、2個以上のアルカリ乾電池を直列につなぐと、放電末期に残容量の少ない方の電池がマイナスの電圧を示す場合があります。たとえば、電池A(残容量60%の電池)と電池B(残容量100%の電池)を2個を直列にして使用した場合、電池Aの容量がゼロになった時点で、電池Bの容量はまだ40%残っています。このまま放電を続けると、電池Bの力で容量ゼロになった電池Aを強制的に放電させることになり、電池Aはマイナス電位まで放電して転極状態となります。
転極は放電末期の電池で発生する現象で、電池としては異常な現象ではありません。ただし、転極した電池は、電池内部で急激にガスが発生して内圧が上昇するため、破裂防止用のガス排出弁が作動し、ガスを外部に放出します。その際に電解液も一緒に放出され、”液もれ”という現象になります。
転極は、機器に電池を入れっぱなしにすることで起こる場合もありますので、容量が無くなった電池や長期間機器を使用しない場合には、すぐに電池を取り出してください。また、使いかけの電池の組み合わせや新旧電池の組み合わせ(電池は製造後、放電しなくても徐々に容量が減少していきます。)、異種電池の組み合わせ(マンガン乾電池やアルカリ乾電池)、異なるメーカーの電池との組み合わせなどで起こる場合があります。複数本使用される場合には、必ず同一銘柄で使用推奨期限の同じ乾電池をご使用ください。