電池について2 直列なのに電池の消耗にばらつきがあるのはなぜ?

3つの電池を直列につないだ場合、基本的には電池の消耗は同じ量ずつ減っていきます(3つとも条件が同じ場合)。
ただし、3つを直列につなぐと、必ず真ん中に挟まれている電池が1個あります。その電池が両端の2個の電池に挟まれ、温度が上がる事により劣化が早まり先に消耗することがあります。また、すべての電池は個体差がありますので、3個直列で使用した場合、個体差でもっとも劣勢の電池が限界点を超えて、一気に電圧が落ちることもあります。

電池の容量についてはテスターでは分かりません。電池の残量の有無は、本来「電流」を測るモノで「電圧」の測定はあくまでも目安になります。

アルカリ電池の放電特性は、電池の残量が少なくなるまで、「電圧」はギリギリまでフラットですが、限界点を越えた瞬間に急激に落ち込みます。テスターで電圧を測ると、ほんのかすかな電池の余りがあれば1.5Vの所に針が行く場合が多く、テスターで1.1Vや0.6Vならば全く余りが無いという事になります(1.5V~1.2V位までは、ゆっくり電圧降下。1.1V~0.9V位が限界点となり、それ以降は急激に電圧降下)。そのため、テスターで測ると他の電池と差がついているように見えますが、実際の残量は大きな差はありません。※新品の電池ならば、0.5A程度を瞬間的に取り出しても電圧はほとんど変動ありませんが、寿命に近い電池ならば、0.1A程度取り出しただけで電圧が降下します。

電池の種類、使用状況(中古の場合)を含め、同じ状況の物どうしなら均等に減っていきますが、そうでない場合(上記も含め)、先に弱った個体は逆向きにかかる電圧に耐えられず液漏れしたりします。ですので、そういうことから、「電池の新旧を混ぜない」や、「種類の違うものを混ぜない」ということが必要になります。